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update : 2007/12/15

 

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仮想環境プロダクトの評価

昨今、省スペースや電力削減の面で、Xenをベースとした仮想マシン環境プロダクトへの注目が集まっています。また、 システム管理者が、実際にXenによる仮想マシン環境の構築や運用管理を行っていくうえで、各仮想マシン環境プロダクトがどのような管理機能を持っているかという点は非常に興味深い点と思われます。

オープンソースとして開発されているXenは、高性能な仮想マシン環境を提供します。しかし、その仮想マシン環境の管理を容易にするための管理機能はまだまだ万全とは言えません。これを補うべく、仮想マシンベンダやXenとは別のオープンソース・プロジェクトが開発・提供を行っています。ここでは、その中でも特に有望視される下記の商用の仮想マシン環境プロダクトについて、各々の機能について解説します。

XenEnterprise 4(以下、XE4とします)

SuSE Linux Enterprise Server 10(以下、SLES10とします)

RedHat Enterprise Linux AS 5(以下、RHEL5とします)

なお、今回の調査対象は、上記の製品に関するものであり、オプションや別製品で用意されているドライバ、管理ツール等は含まれません。

 

第1章 プロダクト及び管理ツールのインストール

本章では、プロダクトと管理ツールのインストールについて解説します。

1.1 プロダクトと管理ツールのインストール

各仮想マシン環境プロダクトのインストールは、インストールCD(またはDVD)から立ち上げ、いずれもインストール 設定画面の指示に従えば、容易にインストールすることが可能です。

SLES10は、インストール設定画面の"Software"で、"Primary Function(基本構成)"の"Xen Virtual Machine Host Server (Xen 仮想マシンホストサーバ)"の項目を選択し、以後設定画面の指示に従って作業を進めます。

RHEL5も同様に、インストールパッケージの選択画面で、"Base System"の"Virtualization"の項目を選択し、以後設定画面の指示に従って作業を進めます。

XE4に 関しては、インストール設定画面の指示に従い、インストール作業を行えば、10分程度でインストールが完了します。ただし、SLES10、RHEL5については、インストールパーティションをカスタマイズできますが、XE4はカスタマイズすることができません。XE4は最低1台のディスクを必要とし、その中をOS部分(EXT3)とゲストOSの保存域(LVM)として使用します。

ゲストOSを管理するGUIのツールは、それぞれ、

XE4

:XenCenter

SLES10

:yast2の仮想マシンの管理(Manage Virtual Machines)

RHEL5

:virt-manager

となります。

XE4のXenCenterのみ、別のWindowsマシンへのインストールが必要となります。ただし、インストールは容易で、インストールCDをWindows PCに挿入すれば、インストーラーが起動され、設定画面 の指示に従って作業を進めると、1分程度で作業が完了します。

XE4は、Xen環境専用であるとはいえ、非常に簡単かつスピーディにXen環境 の構築を行うことが可能です。旧XenSouce社では「10分でXen環境が構築できる」と提言していましたが、まさに10分でインストールが完了します。「とりあえずXenを使ってみよう」と思う個人ユーザなどは、Free版のXen Expressというものも用意されていますので、こちらを、試してみるのもよいでしょう。

1.2 ゲストOSインストール

それぞれの仮想マシン環境プロダクトにおいて、インストールすることができるゲストOSについて解説します。

RHEL5はRHEL5を、SLES10はSLES10と9を準仮想化のゲストOSとしてインストールすることが可能です。つまり、同社製品でXenのサポートが行われているもののみ が、準仮想化ゲストOSとしてインストールすることが可能です。その他のOSについては、全て完全仮想化ゲストOSとしてインストールすることになります。※1

XE4の場合は、下記のOSを、準仮想化ゲストOSとしてインストールすることが可能です。

Red Hat Enterprise Linux 4 update1, update4, update5

Red Hat Enterprise Linux 5

SUSE Linux Enterprise Server 10 SP1

CentOS 4 update5

CentOS 5

Debian 3.1(Sarge)※2

Debian 4.0(Etch)※2

また、完全仮想化ゲストOSとして、下記のOSをインストールすることが可能です。

64-BIT

Windows Server 2003 Standard/Enterprise/Datacenter SP2

Windows Small Business Server 2003 SP2

32-BIT

Windows 2000 SP4

Windows XP SP2

Windows Server 2003 Web/Standard/Enterprise/Datacenter SP0, SP1, SP2, R2

Windows Small Business Server 2003 SP0, SP1, SP2, R2

XE4では、WindowsをゲストOSとした場合でも準仮想化ゲストOSと同じ程度のI/O性能を確保するために、SCSIホストアダプタとネットワークアダプタの準仮想化ドライバが用意されています。※3

さて、実際のゲストOSのインストールに関してですが、いずれの仮想マシン環境プロダクトも、管理ツールには、"New VM"(XE4)、"Add"(SLES)、"New"(RHEL5)など、新規ゲストOSのインストールを開始するボタンが用意されています。このボタンをクリックすると、ゲストOSのインストール設定画面が出力されます。画面の指示に従い、ゲストOSの名称、ゲストOSの格納先、仮想CPUの個数、仮想メモリの割付量、仮想ネットワークカード等のリソース設定を行います。設定が完了すると、ゲストOSのインストーラが起動され、OSのインストールが開始されます。※4

後は、インストーラの指示に従いOSのインストールを行うことになりますが、ここからの作業は、通常の物理マシンへのOSインストールと同様の作業となります。

 

ホストOSとゲストOSが同じプロダクトであれば、RHEL5、SLES10でも十分と思われますが、現状では、複数の異なったゲストOSをインストールしたり、WindowsでI/Oの性能が必要となる場合には、XE4を選択する 方が好ましいでしょう。

 

※1

完全仮想化ゲストOSを使用するには、CPUが完全仮想化をサポート(Intel VT, AMD SMV等)している必要があります(全プロダクト共通)。また、ホストOSが32bitまたは64bit対応であるかにより、サポートされるゲストOS(32bit/64bit対応)が異なります。詳しくは、各プロダクトのホームページ等で確認してください。

※2

最低限の機能のみではありますが、OSがインストールされた状態のテンプレートを用いてインストールを行います。

※3

XE4以外の仮想マシン環境プロダクトでは、完全仮想化ゲストOS用の準仮想化ドライバや他のプロダクト用準仮想化カーネル等は、オプションや別製品として準備されています(もしくは準備される予定です)。

※4

ただし、準仮想化ゲストOSの場合、ゲストOSのインストールに必要なファイル等をNFSやHTTPサーバ上にコピーするなど、別途準備作業が必要になる場合もあります。

 

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