VA Linux Systems Japan株式会社(本社:東京都中央区晴海一丁目8-8、代表取締役社長:柿木 弾、以下、VA Linux)は、The Linux Foundation主催の国際技術カンファレンスである「LinuxCon North America 2010」および「LinuxCon Japan 2010」に参加し、技術発表を行うことをお知らせいたします。

「Linux Con」は、世界中からLinux/OSSの開発を牽引するコミュニティリーダーやトップクラスのエンジニア、ビジネスリーダーおよび業界エキスパートが結集し、さまざまな観点での講演や議論を通じてLinux/OSSの発展を促進することを目的とした、Linux関連全般に関する国際技術カンファレンスです。

「LinuxCon North America 2010」は、2010年8月10日~12日に米国マサチューセッツ州ボストンで開催され、「LinuxCon Japan 2010」は、2010年9月27日~29日に東京で開催されます。

開催概要および弊社の発表概要は以下の通りです。

(※講演スケジュールは予告なしに変更される場合があります。予めご了承ください。)

 

LinuxCon North America 2010

期間 2010年 8月10日(火)~12日(木)※米国時間
会場 Renaissance Boston Waterfront, Boston, MA
主催 The Linux Foundation
概要 北米最大のLinux関連カンファレンス

 

タイトル Network Bandwidth Control in Virtualized Environments
日時/場所 2010年 8月11日(水)15:00- ※米国時間
発表者 VA Linux Systems Japan株式会社 Simon Horman
発表概要 仮想化環境でリソースを共有する場合、公平性に関する様々な問題が発生する。そのようなリソースの1つが、同ホスト上の他のゲストがネットワークを利用していても、ゲストが利用可能帯域の共有を確保するネットワーク帯域である。本発表では、Xen/Linuxのホスト環境に焦点を当て、発生し得る問題と解決方法について解説する。また、Linuxシステムのネットワーク構築に関する理解や実装に関心を持っているシステム管理者と開発者が対象となる。

 

また、「LinuxCon North America 2010」に併設して各種のMini Summitsが開催され、その1つである「KVM Forum 2010」でも技術発表を行う予定です。

 

タイトル PCI Express Support in QEmu
日時/場所 2010年 8月10日(火)16:45- ※米国時間
発表者 VA Linux Systems Japan株式会社 山幡 為佐久
発表概要 本発表では、PCI ExpressをサポートするQEmuの機能拡張について議論する。PCI Expressは、PCI Express native hot plugやARI(Alternative Route ID)、AER(Advanced Error Reporting)などの豊富な機能を持っており、PCIの後継として紹介されており、既にこの分野では広く採用されている。仮想化環境でさえも、これらの機能が必要条件となっており、PCI Expressがデバイスエミュレーターとして広く利用されているqemuをサポートするためにも必要となる。本発表では、PCI/PCI Expressの基礎とqemuについての概説、チャレンジとアプローチの議論、その実装方法、現在のステータスと展望を述べる。また、対象者は、仮想化技術に精通しており、新しい特徴に関心がある仮想化の開発者やアドバンスド・ユーザー(PCIの基礎知識は有益ではあるが必須ではない)となる。

 

LinuxCon Japan 2010

期間 2010年9月27日(月)~29日(水)
会場 六本木アカデミーヒルズ
主催 The Linux Foundation
概要 アジア地区で最大規模のLinux/OSSの国際技術カンファレンス

 

タイトル Network Bandwidth Control in Virtualized Environments
日時/場所 2010年9月29日(水)11:35-
発表者 VA Linux Systems Japan株式会社 Simon Horman
発表概要 LinuxCon North America 2010の発表概要と同様。

 

タイトル PCI Express Support in QEmu
日時/場所 2010年 9月29日(水)15:40-
発表者 VA Linux Systems Japan株式会社 山幡 為佐久
発表概要 KVM Forum 2010の発表概要と同様。

 

後日VA Linuxのホームページにて、イベントレポートを掲載する予定です。

【Simon Hormanのプロフィール】
幼少時からコンピュータに慣れ親しみ、オーストラリアのニューサウスウェールズ州大学でブログラミングを学ぶ。米VA Linux (現Geeknet, Inc.)にてLinuxのクラスタのソフトを開発。Linux HA/Pacemaker、LVS、Perdition等の中心メンバーとして開発、保守に従事。UltraMonkey の創始者でもある。Debianオフィシャルメンテナーのほか、Xen PCI passthroughの開発やXen Kexec-toolメンテナーを担当しており、多くのコミュニティへ多大な貢献をしている。
【山幡 為佐久のプロフィール】
1999年、ストレージ関連の開発に従事。現在は、主にLinux Kernelチューニング、ファイルシステム、仮想化関連の開発に取り組む。また、「Xen/IA64」をメインに活動し2008年6月からXen/IA64メンテナーを担当。「Xen」プロジェクトを含む多数のオープンソース・プロジェクトに参画し、積極的なパッチ投稿を行う。こうしたコミュニティへの貢献により、日本の企業として初めてXenアドバイザリーボードのメンバーとなる。最近では、xm dump-coreダンプフォーマットの変更などにも携わる。著書に、「Linuxカーネル2.6解読室(共著)」がある。