11月5-8日の4日間にわたり香港で行われているOpenStack Summitについて、参加したセッションの内容を箇条書きで速報します!

Keynoteのほか、主にNeutron (OpenStack Networking)に関する技術者向けセッションや OpenStackの開発に携わる開発者向けの”Icehouse Design Summit”のセッションに参加しています。後日、改めて詳細なレポートを掲載いたします。

速報: 第4日目 (11月8日)

【開発者セッション】

Resource management

  • Service VMs & HW devices, scheduling and agents
    – BP l3-router-service-type-framework
    – 色々なRouterをサポートするためにどうしていくかを議論。L3 Agent はあまり変わらない予定。

Neutron based Distributed Virtual Router

  • 分散させるのは可用性と性能のため。
  • Intra Networking は Compute Node だけで完結させたいと言っていた。

Neutron Service Chaining and Insertion

  • この話題は昔からやっているが、話が抽象的なためか、なかなかまとまらない。
  • 会場からコードを書いてみるべきだという声も聞かれた。

Layer 2 Topics

  • L2 VPNs as a service
    – icehouse-summit-neutron-l2vpn
  • Gateway extension API proposal
    – BP gateway-api-extension
    – Router に L2 VPN 機能を足してしまおうという話。
    – 上の話と重なる部分が多いので一つのセッションに纏められたようだ。

Neutron L3 Agent improvements

  • VRRPで冗長化する。
  • APIの計画などが話し合われた。

Network Mini Sessions

  • ML2: Multiple Backend Support
    – ML2 で複数の Mechanism Driverを使いたい
    – Port Binding でどうにかならないのか、という意見があったが、そう単純でもないようだ。

The future of Design Summits

  • 今後のOpenStackイベントをより良くしていくための議論。
  • 同開催日で技術的な議論をやっているので、一般向けセッションに一番詳しい人達がいないのは問題ではないか。
    ただ、日程をずらすと今度は時間と諸費用がかさむため、どうしたらよいか等と話し合っていた。

 

【その他セッション】

Culture, Code, Community and Conway: Lessons from OpenStack

  • Open Source は Social Experiment だと言ってる。
  • Conwayの法則: 組織が創れるものは組織のコミュニケーションで決まる。

速報: 第3日目 (11月7日)

【開発者セッション】

Deploying Federated OpenStack Deployments on IPv6 Backbones Experiences, Directions and Architecture

  • Ciscoの技術者と、IPv6のバックボーンを採用したネットワーク”CERNET2″を使っている中国の3大学のセッション
  • IPv4とIPv6には、異なる部分が色々ある。Neutronのサポートが不十分だと言っていた。
  • IPv4対応のクラウドとIPv6対応のクラウドをアドレス変換して繋ぐ。
  • stateless v4-v6 translator で実現可能。
  • zudfs
    – P2Pベースの小さいファイルに最適化されたストレージ
    – ほとんどのファイルは64MB未満で、半分は64kB未満である。
    – IPv6をサポート

Swift profiling Middleware and tools

  • 参加者が去年より少なくなった気がした。
  • 測定オーバヘッドを測っていた。
    – Writeの割合が多いと、1/3くらいに性能が落ちる時があった。
  • eventlet + profiling 問題
  • IO主体の負荷なので、目立つような結果は出なかったように思える。

Heat Software Orchestration

  • 今後 heat template に実装したい機能について話し合われていた。
    – 既存ノードに反映することも必要。
    – Template文法も決める必要がある。

OpenStack on the Fabric: A Real World Study into Deploying and Operating OpenStack on a Fabric Computing Architecture

  • AMD SeaMicro SM15000 Fabric Compute Systemの紹介
    – 10U
    – Fabric
      ・1.28Tbps + L2 switching
    – REST API で CPU, NIC, disk をくみあわせる
  • Nova Baremetalは、Ironic プロジェクトで良くなった。
  • Bare Metal Provisioning で物理マシンの管理が簡単になる。

Lightning talks

  • CLI Tool, NovaImageBuilder
  • Docker Heat Plugin
  • Snabb Switch
    – Software Switch – PC に 10GbE をたくさん挿す

Horizontally scalable db backend

  • (Nova) nova-horizontally-scalable-db
  • 参考: http://aphyr.com/posts/288-the-network-is-reliable
  • ブレインストーミングのような話し合いの場だった。
    – DBをどうするかより先に Transaction や DB をどう更新するかについても話し合われていた。

Intel and OpenStack: Contributions and Deployment

  • IntelのOSSに対する貢献について強調していた。
  • IntelのSDI (Software-Defined Infrastructure)に対するビジョン、目標、ロードマップ。
  • TrustedComputingPoolsの話題。
  • TCP with geo-tagging
    – geo certificates
  • swift with erasure code

Disk and Volume management in Ironic

  • Ironicの様子を見にいってみた。規模としてはHeatと同規模くらいだった。
  • Local Storageを使えるようにうまく OpenStack のモデルに落とし込む必要がある。
  • Cinder API で Local Storage を使うようにするか否かなどの議論をしていた。

Openstack High Availability @ PayPal

  • infra. rackは他の Compute 用と分けているとのこと。
  • Redundant Physical Racks
  • L3 Connectivity between Rracks (no L2)
  • Enterprise Grade Physical LB (floating VIP)
  • 堅牢な作りにしてるようだ。
  • 全てのサービスを LB VIP 経由で使うようにしてるとのこと。
  • auto restart using monit
  • HEAT with corosync/pacemaker/keepalived
  • keystone/nova/glance/swift proxy
  • RabbitMQ Clustering
  • Cinder HA
    – Race Condition があるじゃないかと言われた。
    – 分かってはいるが、Race をあるまま使用しているようだ。
    – TaskFlow で解決するつもり
    – Live Upgrade がうまくできない (他企業も別セッションで困っていると発言していたようだ)。

速報: 第2日目 (11月6日)

【基調講演】

OpenStack China Spotlight featuring Ctrip, iQiyi, and Qihoo 360

  • Devoloperが最も多い都市は北京とのこと。
  • 中国での事例紹介
    – Qihoo 360 (セキュリティサービス、ブラウザ、プラットフォーム事業などを手掛ける会社)
      ・CentOS 5.4 + XenServer 3.4.4 の上でアンチウィルスソフトに関するサービスを提供している。
    – Ctrip (旅行サイトを提供している会社)
      ・2020年には、ユーザ数が10倍、トラフィックが16倍になると予測している。
      ・コールセンター用にデスクトップ仮想化を導入した。

Red Hat Keynote – Truth Happens

  • “Truth Happens” PV の最後がガンジーの言葉だった。
  • 2012、2013、2014年の新プロジェクトの紹介。

HP Keynote – Why OpenStack Will Win in Enterprise Hybrid Cloud

  • HybridCloud is NOWをキーワードにHybrid動向を説明。

 

【開発者セッション】

Neutron QA and Testing

  • テストの並列実行がうまくできないと話していた。

Neutron Loadbalancing service (LBaaS)

  • defaultcontainerをどうするか、継続審議。

Lightning talks

  • 5分以内のショートプレゼンテーションを行うセッションで、CTCの方が “Real Application Centric Kernel”について発表していた。
    – Autoscaling が Ceilometerで負荷を監視するのではなく、データ量に基づいてできるようになるようだ。
    – VM を Linux process のように扱うようだ。

Smarter resource placement for intense workloads

L3 advanced features

  • neutronがBGPに関わるべきか議論されていた。
    – BGPの特殊なオプション等、全てサポートするのか、との意見も出されていた。

Modular Layer 2 QoS and Deprecated Plugin Migration

  • Vendor Neutral な API を作成することについての議論。
    – CLI例
    – data classはどうするのか?
    – 低レベルすぎるのではないか。nova flavor のようにできないのか、との意見があった。
  • 発表者が、誰かが DB migration を実装してくれないかと言っていた。

速報: 第1日目 (11月5日)

【基調講演】

OpenStack Keynote featuring Concur, DigitalFilm Tree, Shutterstock

  • 今回の参加者は、3000人で、その内の2/3が初参加と言っていたが、2,000人弱程度に感じた。
  • DigitalFilm Tree (映像制作会社)で、OpenStackの導入理由はEase of Migrationとのこと。決してコストを考えてOpenStackを進めていませんが、結果的に導入して安くなったようだ。
  • Shutterstock (ストックフォトサイトを提供している会社)はDevOpsについての話だった。
  • Concur (クラウドによる経費管理ソリューションを提供している会社)は、オブジェクトストレージにOpenStackを使っている。

Canonical Keynote – Building Business Value Through Interoperability

  • OpenStackの導入実績は80%以上。いかに貢献しているかを強調していた。後半はJUJUの紹介。

IBM Keynote – Managing the Next Era of Computing with an Open Cloud Architecture

  • SmartCloud製品の紹介

 

【開発者セッション】

  • Neutronのrelease総括と次回リリースの計画
    – Driver & Plugin Classification
    – Compatible, Unknown
    – Driver & Plugin Contact は regular active participant でないとダメ。
    – External Testing
      ・書き方は infra team というところの doc にあるそうです。
      ・icehouse-2 が期限
      ・external test なしのは “J” になったら消すかもしれないとこと。
  • TripleO HA/production configuration
    – 出席者多数。
    – どの overcloud service を HA にする必要があるかを列挙。
    – glance backendにswiftつかうかで議論が活発だった。
  • NeutronVPNaaSIceHouse
    – router_id をはずして service insertion で L2 VPN もできるようにするそうだ。
    – 今後は実装とtempestコードも一緒にcommitするようにするかを議論。
  • icehouse-neutron-fwaas
    – etherpadに FWaaSの特徴や議論するトピックなどが記載されている。
      ・ fwの制限から service-insertion を作ることにしたようだ。
      ・ zoneの話が盛り上がっている。
  • Neutron FWaaS – Introduce Service Insertion
    https://blueprints.launchpad.net/neutron/+spec/fwaas-service-insertion
    – これはicehouse-1ということになっているが、これが早くできればlvsは楽になるはず。
  • NeutronAPI
    – 一言で言うと、そろそろv3 APIにしよう ということのようだ。
    – ecan や WSME などのフレームワークの話など。
  • service VMs
    – APIの説明
    – Router 等を作りたいとのこと。